天子山地(読み)テンシサンチ

デジタル大辞泉 「天子山地」の意味・読み・例文・類語

てんし‐さんち【天子山地】

山梨県南部・静岡県北部に広がる山地富士山西方富士川との間にあり、最高峰毛無けなし。南に天子ヶ岳(標高1330メートル)が位置する。天守てんしゅ山地。

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改訂新版 世界大百科事典 「天子山地」の意味・わかりやすい解説

天子山地 (てんしさんち)

山梨・静岡県境をなす山地。天守(てんしゆ)山地ともいう。東は富士山西麓に接し,西は富士川の谷に臨む。毛無山(1964m)を最高峰に,雨ヶ岳(1772m),天子ヶ岳(1330m)などが南北に連なる。山地の北限は明瞭ではなく,地形上は御坂(みさか)山地に連続し,全体として富士山の西麓~北麓を囲む前山をなす。地質は北部では第三紀中新世前期,中・南部では中新世中~後期の砂岩泥岩,レキ岩の互層と火砕岩,およびそれらに貫入した石英セン緑岩からなる。この貫入は中新世後期~鮮新世前期のことであり,この火成活動に伴う山地の隆起御坂山地や甲府盆地西部の巨摩(こま)山地より遅れて生じた。山地の東は断層崖をなし,富士山西麓の湧泉に源を発する芝川が流れ,山地南端で富士川に合流する。山地北部を富士川支流の常葉川が流れ,川沿いには富士山のすそ野と富士川の谷を結ぶ国道300号線が通る。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「天子山地」の意味・わかりやすい解説

天子山地
てんしさんち

天守山地」のページをご覧ください。

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