天平革(読み)テンピョウガワ

デジタル大辞泉 「天平革」の意味・読み・例文・類語

てんぴょう‐がわ〔テンピヤウがは〕【天平革】

江戸時代武具の染め革の一。正平しょうへいにならって古様に染めたもので、獅子牡丹などの模様の中に「天平十二年八月」の文字を染め出してある。

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精選版 日本国語大辞典 「天平革」の意味・読み・例文・類語

てんぴょう‐がわテンピャウがは【天平革・天平韋】

  1. 〘 名詞 〙 絵革(えがわ)一種。江戸時代、白革地に楊梅皮(ももかわ)で藻獅子(もじし)不動尊の像などの模様を染め出し、また、八幡二字梵字、および天平十二年八月の七字を染め出したもの。正平年間(一三四六‐七〇)に染め出された正平御免革にならって古様に染め、愛好家に珍重された。
    1. [初出の実例]「紺絲縅の鎧に天平革(テンピャウカハ)の裏当させ」(出典談義本・地獄楽日記(1755)五)

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