天方城跡(読み)あまがたじようあと

日本歴史地名大系 「天方城跡」の解説

天方城跡
あまがたじようあと

[現在地名]森町向天方・大鳥居

現森町のほぼ中央部、太田おおた川流域にあり、よし川対岸の大鳥居おおどりい本城(天方本城)、太田川左岸向天方むかいあまがたじようさわ一帯新城(天方城)がある。城主はともに飯田いいだ城の山内氏の一族で、のちに天方氏を名乗った(貞和三年一一月日「遠江国原田庄細谷郷年貢・細々物徴符」東寺百合文書など)。文亀元年(一五〇一)頃、「天方城」は今川氏親家臣本間宗季・久野宗隆らに攻撃され、佐野小次郎が討捕えられた(永正七年三月二〇日「本間宗季軍忠状写」本間文書)。この時の城主は山内(天方)通季とされる。天文二年(一五三三)京都仁和寺の尊海は駿河へ向かう途中「あまかた」の知人天方道芬のもとに逗留、「山内刑部少輔館」でも連歌会を興行し、通直(天方氏)も歌を吟じている(あづまの道の記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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