天狗俳諧(読み)テングハイカイ

デジタル大辞泉 「天狗俳諧」の意味・読み・例文・類語

てんぐ‐はいかい【天×狗俳諧】

俳諧で、上5字・中7字・下5字を三人それぞれ無関係に作り、それを組み合わせて1句とし、偶然に句意が通ったりおかしな句ができたりするのを楽しむ遊び。

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精選版 日本国語大辞典 「天狗俳諧」の意味・読み・例文・類語

てんぐ‐はいかい【天狗俳諧】

  1. 〘 名詞 〙 俳句の上五字・中七字・下五字を三人が随意につくり、つづり合わせて一句とする遊戯意味の偶然に通じるものやまったく通じないものができ、滑稽なのを楽しむ趣向天狗。〔浮世草子諸道聴耳世間猿(1766)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「天狗俳諧」の意味・わかりやすい解説

天狗俳諧 (てんぐはいかい)

江戸時代の俳諧流行期に主として行われた言語遊戯。句の上五,中七,下五を,3人が互いに無関係に作り,のちにそれをつなぎ合わせて,意味が偶然に通じたり,まったくわけのわからない句ができたりするのを楽しむ遊び。しばしば物品や金銭をかけて行われた。上田秋成の《諸道聴耳世間猿(しよどうききみみせけんざる)》(1766)や秀億の俳書葛藤(かつらふじ)》(1768)にその名が見えるのが早い例である。
笠付
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「天狗俳諧」の意味・わかりやすい解説

天狗俳諧
てんぐはいかい

俳諧の遊戯。1句の上5,中7,下5を3人が勝手につくり,あとでそれらをつなぎ合せて,偶然に意味が通じたり,まったくわけのわからない句ができたりするのを楽しむもの。江戸時代後期の明和5 (1768) 年の『葛藤』にその記事がある。

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