太平洋岸式気候(読み)タイヘイヨウガンシキキコウ

デジタル大辞泉 「太平洋岸式気候」の意味・読み・例文・類語

たいへいようがんしき‐きこう〔タイヘイヤウガンシキ‐〕【太平洋岸式気候】

太平洋側気候

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「太平洋岸式気候」の意味・わかりやすい解説

太平洋岸式気候
たいへいようがんしききこう

太平洋に面した日本列島に発達する気候。日本海式気候に対するもの。かつて表日本式気候といっていた。冬は中央脊梁(せきりょう)山地を吹き越して乾燥した寒冷な季節風と晴天特色づけられ、夏は梅雨季や台風季を中心とする降雨盛夏の晴天に特色づけられる。日本列島が狭長であるため、この気候は九州、南海瀬戸内、東日本などに区分される。また東日本は、中央高地、東海、関東、三陸、北海道に細分される。この気候の典型は西日本の太平洋岸であり、夏には月300ミリメートル以上の降水高温、冬は豊かな日照沿岸を流れる暖流の効果もあり、沿岸部には無霜地帯すらある。一方、北関東以北では、冬の乾燥は共通するが、年間を通じ同緯度の日本海側より低温になる傾向がある。

吉村 稔]

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