朝日日本歴史人物事典 「太源宗真」の解説
太源宗真
生年:生年不詳
鎌倉後期から南北朝期の曹洞宗の禅僧。一説に応安3/建徳1(1370)年死亡。加賀(石川県)の生まれ。総持寺の峨山韶碩に参じて,貞和5/正平4(1349)年,法を嗣ぐ。貞治4/正平20(1365)年総持寺輪住制の最初の住持として3世を継いだ。のちに永光寺13世になる。総持寺五院のひとつ普蔵院や加賀仏陀寺を開創。宗祖の道元が排した五位思想を曹洞宗の宗乗と明言する。のちに太源派は曹洞宗の主流を形成した峨山派のなかで,通幻派に次ぐ第2の門派に発展する。<参考文献>卍元師蛮『延宝伝灯録』『本朝高僧伝』
(竹内弘道)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報