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奈良・女児誘拐殺害 ならじょじゆうかいさつがい

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知恵蔵2015の解説

奈良・女児誘拐殺害

奈良市内に住む小学1年の女児(当時7)が2004年11月17日、自宅近くの路上で下校途中に連れ去られ、翌18日未明に他殺体で見つかった。当時新聞販売所従業員の小林薫被告(当時36)が12月30日に逮捕され、殺人やわいせつ目的誘拐、死体損壊など8つの罪で起訴された。06年6月、検察側は死刑を求刑した。論告によると、被告は女児を自宅に誘い込んだ後に殺害を決意し、浴槽に沈めて窒息死させ、遺体を車で奈良県平群町まで運び、側溝に放置した。検察側は、死刑求刑の理由として、母親の携帯電話に女児の遺体画像を送信する悪質さ▼矯正は難しく再犯の可能性の高さ▼全国の父母や教育関係者に不安を与えた影響の大きさなどを挙げた。これに対し弁護側は最終弁論で、計画的な殺害ではない▼反省の念を持ち矯正の可能性はある▼社会のありようが被告の反社会性人格障害を形成する大きな要因などとして、死刑に反対した。小林被告は高校生の時、アダルトビデオアニメを見て女児を性の対象として意識するようになり、女児の体を触ったり、下着を盗んだりした。1989年4月、当時5歳の女児2人にわいせつな行為をしたとして執行猶予付きの懲役刑を受けた。91年7月には5歳女児の首を絞めたとして実刑判決を受けて服役している。この事件を機に性犯罪の再犯防止対策の不備が指摘され、その一環として、法務省が前歴者の出所情報を警察庁に伝える制度が05年6月1日に始まった。法務省の性犯罪者処遇プログラム導入(06年春)のきっかけにもなった。06年9月26日、奈良地裁で行われた判決公判で、被告に求刑通り死刑が言い渡された。

(緒方健二 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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