(読み)シャ

デジタル大辞泉 「奢」の意味・読み・例文・類語

しゃ【奢】[漢字項目]

[音]シャ(呉)(漢) [訓]おごる おごり
ぜいたくをする。おごり。「奢侈しゃし華奢かしゃ驕奢豪奢

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精選版 日本国語大辞典 「奢」の意味・読み・例文・類語

しゃ【奢】

  1. 〘 名詞 〙 度を過ぎたぜいたくをすること。物事を過度に立派にすること。おごり。
    1. [初出の実例]「奢より出る者は公なり」(出典:辺鄙以知吾(1754))
    2. [その他の文献]〔論語‐八佾〕

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普及版 字通 「奢」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音] シャ
[字訓] おごる・ほこる・たかぶる

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
大+(者)。は、祝の器(曰(えつ))を埋めて呪禁とする境界の土堤。邑居の周囲にめぐらすお土居の類。それを跨(また)げて、誇越する形であるから、他を侵し、奢る意象の字である。〔説文〕十下に「張るなり」とし、声とするが、の声義を用いる亦声の字。また〔説文〕に籀文としてをあげるが、その字は侈の初文。西周期の金文に奢の字がみえ、古くからある字である。

[訓義]
1. おごる、あなどる、お土居を侵して威勢をはる。
2. ほこる、いばる、たかぶる。
3. 侈と通じ、ぜいたく。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕奢 由太介志(ゆたけし)〔名義抄〕奢 ヲゴリ・ホコル 〔字鏡集〕奢 ハル・ソフ・ユルス・オホシ・オゴル・トホス・マサシ・タカハカリ・オソシ・ユルナリ・ハルカナリ・ユルカニ・ホコル・スグル

[語系]
奢sjya、侈()thjiaiは声義が近い。奢は侈靡放縦の意とされるが、本来は傲(ごう)(おごる)と同じく、対手に呪的な力を誇示する行為であった。国語の「おごる」も「あがる」、超えまさろうとする心をいう。

[熟語]
奢佚・奢・奢奢華奢濶奢綺奢虐奢驕奢倹・奢言奢夸奢侈奢恣奢肆・奢尚・奢縦奢飾奢僭・奢泰・奢奢汰奢宕・奢費奢靡・奢放・奢望奢予・奢麗
[下接語]
夸奢・華奢・戒奢・割奢・窮奢・去奢・矜奢・驕奢・禁奢・倹奢・好奢・豪奢・侈奢・肆奢・饒奢・僭奢・泰奢・繁奢・紛奢

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