女鳴神(読み)おんななるかみ

精選版 日本国語大辞典 「女鳴神」の意味・読み・例文・類語

おんななるかみをんななるかみ【女鳴神】

  1. 歌舞伎。「鳴神」の鳴神上人を尼にした作品の俗称。元祿九年(一六九六江戸中村座初演の「子子子子子(ねこのこねこ)」以来、多くの作品があるが、宝暦期(一七五一‐六四)以後は所作事として演じられるようになった。その最初は「女鳴神思滝津瀬(おもいのたきつせ)」(寛保三年(一七四三)江戸市村座初演。津打治兵衛作)で、現在は、常磐津の「増補女鳴神」(福地桜痴作詞。六世岸沢式佐作曲。明治二四年(一八九一)東京歌舞伎座初演)を型とする。

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改訂新版 世界大百科事典 「女鳴神」の意味・わかりやすい解説

女鳴神 (おんななるかみ)

歌舞伎狂言。1幕。時代物。本名題《子子子子子(ねこのこねこ)》。1696年(元禄9)11月江戸中村座初演。荻野沢之丞所演。《鳴神》を女に書き替えたもので,鳴神尼が雲の絶間之助の容色に迷い破戒堕落するという筋。以来著名な女方名題趣向をかえて上演しているが,現行台本は3世河竹新七の作に福地桜痴が加筆した《増補女鳴神(ぞうほおんななるかみ)》(1891年歌舞伎座)が行われている。
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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「女鳴神」の解説

女鳴神
(通称)
おんななるかみ

歌舞伎・浄瑠璃外題
元の外題
一心女雷神 など
初演
元禄9.11(江戸・中村座)

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