好古日録(読み)こうこにちろく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「好古日録」の意味・わかりやすい解説

好古日録
こうこにちろく

孝証学者藤貞幹(とうていかん)(1732―1797)の著。上下2巻。119項目を収め、多くの図を付している。古印、古銭古碑、石人、石室、古書画、文様、古器など、いちいち実物について解説しているところに特色があり、自身で各地を歴訪し、遺物を図写し、拓本をとった努力が結集されている。藤原資同の漢文の序、狩谷棭斎(かりやえきさい)の頭注がある。『好古小録』と姉妹編をなしている。1797年(寛政9)刊行。『日本随筆集』『日本随筆大成』『日本芸林叢書(そうしょ)』所収

[和田三三生]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「好古日録」の意味・わかりやすい解説

好古日録
こうこにちろく

藤貞幹著。2巻2冊。寛政8 (1796) 年成立古本,古銭などを考古学的また好事家的な立場で解説した考証書。『日本芸林叢書』『日本随筆大成』所収。

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世界大百科事典(旧版)内の好古日録の言及

【原稿用紙】より

…その歴史は印刷の歴史と重なると考えられるが,由来は不確かである。現存で古いものとしては,江戸時代中期の考証学者,藤井貞幹の《好古日録》の稿本(18世紀末)があり,片面20字10行で,字を書く部分が茶色,罫の部分が白く抜かれている。随筆家,成島柳北の漢詩の草稿は15字12行で,和紙に木版刷りであった。…

※「好古日録」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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