妙足院(読み)みようそくいん

日本歴史地名大系 「妙足院」の解説

妙足院
みようそくいん

[現在地名]文京区小日向二丁目

大日だいにち坂の坂下東側にある。覚王山長善ちようぜん寺といい、天台宗本尊は円仁が唐から将来したと伝える大日如来で、境内にこの本尊を安置する大日堂がある。寛永年中(一六二四―四四)起立で、開基は紀州藩主徳川頼宣の侍女浩善尼(法善尼)という。当初は草庵であったが、二世玄順の代に上野護国院末となり一寺を構えたという(寺社備考)大日坂の名は当院大日堂に由来。「御府内備考」によれば、この坂は古くは坂上の西側にあった田中たなか八幡宮(現小日向神社)にちなんで八幡坂といったが、明暦元年(一六五五)同宮がのちの音羽おとわ町八丁目裏通り辺に遷座したため大日坂とよぶようになったという。坂は長さ約一町、幅は約三間であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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