姿見(読み)スガタミ

関連語 名詞 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「姿見」の意味・読み・例文・類語

すがた‐み【姿見】

  1. 〘 名詞 〙 全身をうつして見ることのできる大型の鏡。
    1. [初出の実例]「ある鏡の径(わたり)八寸五分ありけるすかたみを取いだし給ひて」(出典:室町殿日記(1602頃)一〇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「姿見」の意味・わかりやすい解説

姿見
すがたみ

身なりを整えるために全身を映す大形の鏡。18世紀後期にフランスで創案され、19世紀に各国で流行したもので、長方形楕円(だえん)形の鏡を回転軸で2本の支柱に取り付けたものである。日本には明治期に入ってきたが、最初はもの珍しさから室内装飾品として使われていた。大正時代に鏡台を兼ねた姿見が創案されるが、そのほか和服の着付用に、縦に長い足元まで映る専用の姿見もつくられ、現在に至っている。

小泉和子

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の姿見の言及

【鏡】より

…また鏡は魔よけのために用いられ,道壇の四方と中央とに鏡を置いて道教儀礼が行われたりするなど,道教と鏡との結びつきはとくに密接である。【小南 一郎】
[日本]
 鏡は,日本神話では単に姿見の具としてだけでなく,とくに貴重な品物となっており,すでに五部神のうちに鏡作の祖石凝姥(いしこりどめ)命が数えられているのは,それを物語るものである。また人の映った影はその人の霊魂であるとし,霊魂と自分と自意識とをいっしょにして区別しない。…

※「姿見」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android