娑羅(読み)サラ

精選版 日本国語大辞典 「娑羅」の意味・読み・例文・類語

しゃら【娑羅・沙羅】

  1. 〘 名詞 〙
  2. さらそうじゅ(娑羅双樹)
  3. 植物なつつばき(夏椿)」の異名。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「わが通ひ路棹に花ある沙羅も折れ沼じりの家は夕日するかな」(出典:舞姫(1906)〈与謝野晶子〉)

さら【娑羅】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] śāla ) 「さらそうじゅ(娑羅双樹)」の略。
    1. [初出の実例]「夫菩提道樹之月影。遂隠沙羅之愁雲」(出典本朝文粋(1060頃)一四・為覚運僧都四十九日願文〈大江以言〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「娑羅」の読み・字形・画数・意味

【娑羅】さら

梵語の音訳、娑羅の木。

字通「娑」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の娑羅の言及

【サラソウジュ(沙羅双樹)】より

…原産地のインドではサルsal,その漢名を沙羅といい,釈迦がクシナガラで涅槃(ねはん)に入ったとき,その四方にこの木が2本ずつ生えていたという伝説から,沙羅双樹という。沙羅は娑羅とも書き,サンスクリット語シャーラśalaの音写で,堅固樹の意である。またサラノキ(シャラノキ,娑羅樹)ともいう。…

※「娑羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android