六訂版 家庭医学大全科 「子宮筋層炎」の解説
子宮筋層(実質)炎
しきゅうきんそう(じっしつ)えん
Myometritis
(女性の病気と妊娠・出産)
どんな病気か
原因は何か
子宮筋層における細菌感染が原因となります。
月経が定期的にある女性では、子宮内膜の機能層は周期的にはがれ落ちるので細菌が侵入してきても月経時に排出されてしまうこともありますが、閉経後、分娩後や流産後の女性では周期的な子宮内膜の
症状の現れ方
子宮内膜炎と同様の症状が現れますが、子宮内膜炎の時よりもその症状は重症化する傾向があります。下腹部の不快感、下腹部痛、発熱などの症状がみられることが多いのですが、
検査と診断
内診により、子宮の圧痛と腫大が認められます。炎症がさらに周囲に拡大すると付属器領域やダグラス
治療の方法
基本的には子宮内膜炎の時のように、起炎菌が特定されるまでの間は、通常広域スペクトル(効果の範囲が広い)の抗生剤を使用します。経口投与で効果が不十分な場合には抗生剤の点滴静注が必要になることもあります。また、消炎薬を併用することもあります。
流産後や分娩後では子宮収縮薬を併用して子宮内腔に残った組織の排出を促すこともあります。子宮
病気に気づいたらどうする
下腹部痛や異常な帯下があれば、産婦人科を受診してください。
関連項目
竹内 亨
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報