学年制(読み)がくねんせい

百科事典マイペディア 「学年制」の意味・わかりやすい解説

学年制【がくねんせい】

学年制には,学校管理上の区切り,期間を指す〈学年度〉をいう場合と,児童生徒の教授学習のための組織を指す場合がある。〈学年度〉をいう場合,学校教育施行規則第44条に,〈小学校の学年は,4月1日に始まり,翌年3月31日に終わる〉とされ,これは学校種別を問わず原則として共通である。〈教授‐学習組織〉としての〈学年制〉では,高等学校以下の学校では,原則として年齢別に区分された学習組織としての〈学年制〉が編成され,児童生徒は1年1回1学年ずつ進級する。なお,高等学校では,単位制も併用されている。
→関連項目インフォーマル・エデュケーションオープン・スクール単位制高校チーム・ティーチング

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大学事典 「学年制」の解説

学年制
がくねんせい
class; grade

厳密には,学年ごとに履修すべき科目を定め,すべての科目の履修と合格をもって次の学年への進級を認める制度を意味する。現代の高等教育では,単位制に基づく進級・卒業が一般的であり,次学年への進級が認められなかった場合でも,単位を修得した科目を再度履修するよう課されることは一般的ではない。しかし,機関によっては,取得単位数により次学年,あるいは上級学年(たとえば2年次から3年次)への進級が制限されることは少なくない。たとえばアメリカ合衆国の高等教育では,もともとは全人的発達が重視され,必修制を原則とするなかで全履修科目の修得が次学年進級の条件とされていた。しかし19世紀後半に入ると,科学の発展と教育内容の分化・多様化により,選択科目制が広く普及して単位制が一般的となり,厳密な学年制は必修制とともに崩れることとなった。それでも,4年間の学修課程を入学以後の年数(フレッシュマン,ソフォモア,ジュニア・ソリシタ,シニア・ソリシタ)で表現する緩やかな学年制は存続している。
著者: 福留東土

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