日本歴史地名大系 「安居寺」の解説
安居寺
あんごじ
高野山真言宗に属し、山号は弥勒山。本尊は観音堂に安置される聖観音(現在は観音堂背後の収蔵庫に保存)。「越の下草」によると、聖武天皇の勅願所で、本尊聖観音は釈迦自身が母摩耶夫人の追善のために赤栴檀を刻んだ像といわれ、養老二年(七一八)にインド僧善無畏三蔵により請来されたという。寺名は善無畏がここに一夏九旬(九〇日)籠居して修行し、本尊を安置したことにちなむという。往古は近辺の谷や田畑となっている辺りに支坊二四ヵ寺があったとされ、承平・天慶の乱の頃には当寺西方の奥山にあたる
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報