デジタル大辞泉 「安心決定」の意味・読み・例文・類語 あんじん‐けつじょう〔‐ケツヂヤウ〕【安心決定】 [名](スル)浄土教で、阿弥陀仏の誓いを信じて、少しの疑いもなくなること。転じて、信念を得て心が定まること。「唯独立独歩と―したから、政府に依りすがる気もない」〈福沢・福翁自伝〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「安心決定」の意味・読み・例文・類語 あんじん‐けつじょう‥ケツヂャウ【安心決定】 〘 名詞 〙 ( 「あんしんけつじょう」とも )① 仏語。主として浄土教で用い、阿彌陀仏の誓いを信じて一片の疑いもなくなったことをいう。信心決定。[初出の実例]「わがいのちあらんかぎりは報謝のためとおもひて念仏まうすべきなり。これを当流の安心決定(アンジムクヱチヂャウ)したる信心の行者とはまうすべきなり」(出典:蓮如御文章(1461‐98)一)② ( 転じて ) ある信念を得て心が動かなくなったこと。[初出の実例]「一切のキリシタンの為に、安心決定(アンジンケツヂャウ)の一道なれば」(出典:どちりいなきりしたん(一五九二年版)(1592)序)「喜怒色に顕さずと云ふ一句を読で其時にハット思ふて大に自分で安心決定(アンシンケツヂャウ)したことがある」(出典:福翁自伝(1899)〈福沢諭吉〉幼少の時)③ 先の見通しが確定して少しも不安のないこと。[初出の実例]「此段は妻にきはめて永く夫婦一連の楽(たのしみ)をなすを、安心決定(アンジンケツヂャウ)の身請(みうけ)と云」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例