宋雲(読み)ソウウン(その他表記)Sòng Yún

デジタル大辞泉 「宋雲」の意味・読み・例文・類語

そううん【宋雲】

中国南北朝時代北魏の僧。518年、孝明帝の命を受けてインドに行き、梵語ぼんご経典を持ち帰った。生没年未詳。

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精選版 日本国語大辞典 「宋雲」の意味・読み・例文・類語

そううん【宋雲】

  1. 中国、北魏末の僧官敦煌の人。五一八年(異説あり)、命を受けて西域に行き、エフタルガンダーラなどの各国歴訪、仏経一七〇部をもちかえった。生没年未詳。

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改訂新版 世界大百科事典 「宋雲」の意味・わかりやすい解説

宋雲 (そううん)
Sòng Yún

中国の僧侶。敦煌の人。生没年不明。北魏末,孝明帝の使節として中央アジア諸国を訪問した。518年(神亀1),仏典を求めにゆく崇立寺の僧恵生らとともに洛陽出発,西域南道を経て,エフタル,ウジャーナ,ガンダーラ各国を歴訪,それぞれ国書を捧呈した。帰国は521年(正光2)ころという。その旅行記は《洛陽伽藍記》巻五に《宋雲行紀》として付載され,当時の西域事情を知るうえで貴重な資料であるが,文献学的には種々の問題がある。
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旺文社世界史事典 三訂版 「宋雲」の解説

宋雲
そううん

生没年不詳
6世紀前半の敦煌 (とんこう) の仏僧
北魏の孝明帝のとき,胡太后 (こたいごう) の命で518年ごろ洛陽を出発して北西インドを歴遊,仏典約170部を得て522年ごろ帰国。旅行記『宋雲家記』は当時のアジア南方交通についての重要史料。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宋雲」の意味・わかりやすい解説

宋雲
そううん
Song-yun

中国,北魏の僧。敦煌 (甘粛省) の人。北魏時代,神亀1 (518) 年霊太后 (胡太后) の命を受けて慧生とともに仏典を得るため西域に使し,仏典 170部を持帰った。その旅行記として『宋雲家記』があったが,いまは失われた。

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