日本歴史地名大系 「富松郷」の解説
富松郷
とまつごう
江戸時代の東富松村・西富松村付近に所在したとみられる奈良春日社兼興福寺領の郷。室町期には東富松郷ともよばれており、また富松庄とよばれることもあった。
「三箇院家抄」によれば月輪関白九条兼実によって興福寺に寄進され、同寺大乗院が管領する所領であった。当郷の年貢は浜郷と同じく、四季八講の夏冬二季分に充てられている。興福寺子院松林院の知行で、面積は一四町八〇歩、二町二反を
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報