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小児の腟炎 しょうにのちつえん

家庭医学館の解説

しょうにのちつえん【小児の腟炎】

 小児期に婦人科を受診する原因のうち、いちばん多いのはおりもの(帯下(たいげ))の異常によるもので、約半数にのぼります。おりものの異常の原因のほとんどは、一般細菌による非特異性腟炎(ひとくいせいちつえん)(「非特異性腟炎」)ですが、まれに、カンジダ、トリコモナス、淋病(りんびょう)などによることがあります。
 小児期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量(ぶんぴつりょう)が少ないために、腟の酸性度が低く、自浄作用が弱いので、外陰部が不潔であったり、腟内異物、手淫(しゅいん)、月経の際の処理の不慣れ、下着の刺激などによっても、容易に炎症がひきおこされます。
 症状には、白色または黄色のおりものの増加による下着への付着、掻痒感(そうようかん)(かゆみ)、排尿時の疼痛(とうつう)、外陰部(がいいんぶ)の発赤(ほっせき)(皮膚が赤くなる)と腫脹(しゅちょう)(腫(は)れ)、灼熱感(しゃくねつかん)などがあります。
 診断は、外陰部や腟前庭(ちつぜんてい)の状態の観察、一般細菌の培養、カンジダやトリコモナスなどの顕微鏡検査とそれぞれの培養によって行ないます。これらの検査では、腟口(ちつこう)を傷つけたり、痛みをともなったりすることはありません。
 腟内異物が原因の場合、かんたんに取り除けることが多いものですが、ときには麻酔をして行なうこともあります。
 治療としては、小児では腟錠(ちつじょう)の使用がむずかしいため、ふつう抗生物質の内服が行なわれます。そのほかの治療法には、抗生物質の軟膏(なんこう)の塗布、クリームの腟内注入などもあります。外陰部には、原因により、前記の軟膏やクリーム、ステロイド軟膏などが使用されます。
 また、外陰部の清潔を心がけ、爪をいつも手入れしておくこと、皮膚刺激の少ない素材の下着を着せることなどもたいせつです。

出典|小学館家庭医学館について | 情報

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