能の曲目。四番目物。五流現行曲。金春(こんぱる)流は明治期の復曲。作者は宮増(みやます)ともいう。出典は『曽我物語』。曽我十郎(シテ)と五郎(ツレ)は、源頼朝(よりとも)の富士の巻狩を機に父の仇(あだ)を討とうと、母(ツレ)にいとまごいに行く。かってに還俗(げんぞく)したため勘当した五郎に母は会おうとしない。乳母(うば)の春日局(かすがのつぼね)も冷たい。十郎の説得と五郎の真情に母の怒りも解け、兄弟は別れの酒宴にりりしく相舞に舞い、狩場へと旅立っていく。曲名となった、母に形見の小袖を請うという「小袖乞(ごい)」のことは、現行曲本文には扱われていない。『夜討曽我(ようちそが)』『禅師曽我』はこの能の後編にあたる。幸若(こうわか)や古浄瑠璃(こじょうるり)にも『小袖曽我』があり、後世の歌舞伎(かぶき)の曽我物系列の先駆的作品となっている。
[増田正造]
春になって暖かくなりかけた頃、急に寒さが戻って、地面などがまた凍りつく。《 季語・春 》[初出の実例]「七瀬御秡 同晦日也。〈略〉雪汁いてかへる」(出典:俳諧・誹諧初学抄(1641)初春)...