日本大百科全書(ニッポニカ) 「小見川藩」の意味・わかりやすい解説
小見川藩
おみがわはん
下総(しもうさ)国小見川(千葉県香取(かとり)市小見川)周辺を領有した藩。譜代(ふだい)。1594年(文禄3)に松平(深溝(ふこうず))家忠(いえただ)が同国上代(かしろ)より1万石で入封し成立。1602年(慶長7)には土井利勝(としかつ)が1万石で入り、10年佐倉に転ずる(3万石余)。1612年以後安藤重信(しげのぶ)、石川忠総(ただふさ)、三浦正次(まさつぐ)の支配を経て、39年(寛永16)に内田正信(まさのぶ)の領地となる(1万石)。正信は下野(しもつけ)鹿沼(かぬま)藩主で、玄孫正親(まさちか)が小見川に藩庁を移してふたたび立藩、9代目の正学(まさのり)の代に廃藩置県となった。小見川県、新治(にいはり)県、茨城県を経て千葉県に編入。
[大谷貞夫]