精選版 日本国語大辞典 「尹」の意味・読み・例文・類語 いんヰン【尹】 〘 名詞 〙① 弾正台(だんじょうだい)の長官。従四位上相当官、後には従三位相当となる。風俗を正し、朝廷内外の不法を弾劾(だんがい)、奏聞することを職務とした。〔令義解(718)〕② 天平宝字五年(七六一)二月から同八年九月まで、一時左右京職の太夫(長官)を改名した呼称。[初出の実例]「其管二左右京一並任二一人長官一者、名以為レ尹」(出典:続日本紀‐天平宝字五年(761)二月丙辰) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「尹」の読み・字形・画数・意味 尹4画 [字音] イン(ヰン)[字訓] ただす・おさめる・つかさどる・つかさ[説文解字] [甲骨文] [金文] [字形] 会意(こん)+(ゆう)(手)。〔説文〕三下に「治むるなり」とし、字形を「事を握るなり」とするが、そのように抽象的なものではない。は呪杖。呪杖をもつ人。杖には神霊が憑(よ)りつく。尹とは聖職者で、神意をただすものである。[訓義]1. ただす。2. 神意によってことを治める。おさめる。3. そのことを職掌とする。つかさどる、つかさ。[古辞書の訓]〔名義抄〕尹 タダシ 〔字鏡集〕尹 タダス・タテマツル・マコト・カミ・ヒサシ・タダ[語系]尹hiun、依iiはおそらく同系の語。尹は呪杖に神の憑(つ)く形。依は衣によって受霊することをいう。[熟語]尹祭▶・尹司▶・尹寺▶・尹人▶・尹長▶[下接語]閹尹・楽尹・官尹・関尹・師尹・庶尹・卜尹・門尹・里尹・令尹 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報