尾崎豊(読み)おざき ゆたか

共同通信ニュース用語解説 「尾崎豊」の解説

尾崎豊

尾崎豊おざき・ゆたか 1965年東京都生まれのシンガー・ソングライター。高校在学中の83年、シングル「15の夜」とアルバム十七歳の地図」でデビュー。社会の理不尽さや自ら苦悩を歌い、若者らの熱狂的な支持を得て「10代のカリスマ」と呼ばれた。92年4月25日、26歳で急逝。代表曲に「卒業」「シェリー」「I LOVE YOU」などがある。

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新撰 芸能人物事典 明治~平成 「尾崎豊」の解説

尾崎 豊
オザキ ユタカ


職業
シンガー・ソングライター

生年月日
昭和40年 11月29日

出生地
東京都 世田谷区

学歴
青山学院高等部〔昭和59年〕中退

経歴
父は自衛官で、二人兄弟の二男として生まれる。昭和56年青山学院高等部に入学、同年最初のオリジナル曲である「町の風景」を作曲。12月新宿ルイードにてNOAというアコースティックバンドとして初ステージを踏む。57年CBSソニーのオーディションに合格し、58年シングル「15の夜」、アルバム「17歳の地図」でデビュー。59年3月卒業の直前に中退。同月初めてのライブを行うが、その日は高校の卒業式でもあった。同年夏には反核コンサートのアトミック・カフェ・フェスティバルに参加、高さ7メートルの照明用機材から飛び降り、左足を骨折しながらステージで最後まで歌いきった。以後のスケジュールは全てキャンセルになるという事態を巻き起こしたが、こういった行為が、社会に対する反発と理想を訴えたその音楽とともに、同世代の若者を強く魅了した。60年シングル「卒業」が大ヒットし、続いて発売されたセカンドアルバム「回帰線」はチャート初登場1位を獲得。同年小説「誰かのクラクション」も発表、ここにおいて、若者の代弁者として不動の地位を築く。しかし、61年1月1日の福岡でのライブを機に無期限活動休止に入り、5月には単身渡米した。62年1月に帰国レコーディングを開始するが、9月急病のためツアー中断、12月には覚醒剤取締法違反で逮捕され執行猶予付きの有罪判決を受けた。63年6月に復帰。平成3年シングル「I LOVE YOU」をリリース。4年肺水腫のため26歳で急逝。この突然の死について警察は事件性を否定したが、マスコミにより死因がクローズアップされ報道合戦が展開された。没後も根強い人気を持ちフィルムコンサートなどが開催され、親族や関係者による関連書籍も数多く刊行されている。11年には亡くなる直前まで書き綴っていた遺稿「幻の少年」が発見された。他のアルバムに「壊れた扉から」「街路樹」「誕生」などがあり、急逝直後に発売されたラストアルバム「放射への証」は初回出荷分が即日完売となり、ミリオンセラーを記録した。その楽曲は数々のアーティストによってカバーされており、16年に宇多田ヒカル、Mr.Children、岡村靖幸や、実の息子も参加したユニット・Crouching Boysらによって、2枚のトリビュートアルバム「BLUE 〜A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI」「GREEN〜A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI」がリリースされた。

受賞
日本レコード大賞(優秀アルバム賞 第27回)〔昭和60年〕,日本レコード大賞(審査委員メモリアル賞 第34回)〔平成4年〕

没年月日
平成4年 4月25日 (1992年)

家族
妻=尾崎 繁美

伝記
音楽誌が書かないJポップ批評 尾崎豊尾崎豊STORY―未成年のまんまで愛すること、それがすべて―尾崎豊との永遠の絆尾崎豊 心の旅路―愛と自由を求めてうたびとたちの苦悩と祝祭中島みゆきから尾崎豊、浜崎あゆみまで最後のひとかけら―誰が尾崎豊を殺したか 最終章放熱の行方―尾崎豊の3600日尾崎豊 15の夜尾崎豊 目覚めゆく魂―母と子の物語尾崎豊 夢のかたち尾崎豊尾崎豊スーパー・クロニクル尾崎豊 魂の波動OZAKIのクラクションフラグメント―尾崎豊1965〜1992誕生、そして―尾崎豊ヒストリー〈2〉尾崎豊を聞きながら―本当の「自分」に出会う旅Dear OZAKI―誰も知らない尾崎豊尾崎豊、あなたを決して忘れない―尾崎ノートに綴られた若者たちの魂の叫び尾崎豊―もう一度、きみに出会う旅尾崎豊 7年目の真実尾崎豊の残した言葉 OZAKI“WORDS”―366の真実『尾崎豊』―新少年時代〈1〉尾崎豊―神を求めた英知と感性尾崎豊 覚え書きありがとう―尾崎豊 ラストメッセージ尾崎豊 アイ・ラヴ・ユー尾崎豊のすべて尾崎豊の霊言―夢響き尾崎豊 覚醒剤・偽装殺人疑惑―死の検証新 誰が尾崎豊を殺したか尾崎豊―愛すべきものすべてに尾崎豊―永遠の愛と孤独尾崎豊―きっと忘れない。 母・妻・女優との秘められた日々「尾崎豊」その生と死の謎『尾崎豊』―新少年時代〈1〉時間がなければ自由もない―尾崎豊覚書天国の豊よ、思い出ありがとう尾崎豊 少年時代尾崎豊 神を求めた英知と感性尾崎豊―午前0時の十字架尾崎豊・魂のゆくえ―思想としてのロックン・ロール弟尾崎豊の愛と死と尾崎豊 あなたとの「約束」―シェリーたちへの愛尾崎豊 ここより永遠(とわ)に―尾崎ハウス物語尾崎豊デビュー新版・失くした2分の1―尾崎豊にアンサー・コール放熱の行方尾崎豊「誕生」―想い出の幼少年時代誰が尾崎豊を殺したか追悼・尾崎豊―フォトグラフス・アンド・ドキュメンツ尾崎に今、伝えたいこと尾崎豊 永遠の夢尾崎豊 卒業尾崎豊 心の旅尾崎豊 アイ・ラヴ・ユー―尾崎豊との激走345日尾崎豊の魂―輝きと苦悩の軌跡尾崎豊「誕生」―逝ってしまった私の息子に尾崎豊への手紙〈vol.2〉尾崎豊―少年時代尾崎豊への伝言―1992.4.30護国寺〈vol.1〉尾崎豊への伝言―1992.4.30護国寺〈vol.2〉尾崎豊への手紙〈vol.1〉尾崎豊 夢のかたち尾崎伝説―愛の伝道師未成年のまんまで―尾崎豊ストーリー 別冊宝島編集部 編落合 昇平 著鬼頭 明嗣 著尾崎 健一 著万里小路 譲 著大楽 光太郎 著吉岡 忍 著河添 恵子 著尾崎 健一 著柴田 曜子 著須藤 晃 監修グレイスランド 編山下 悦子,芹沢 俊介,児玉 由美子 著田島 照久 著松尾 由紀夫 著アイソトープ 監修,中川 真 脚本,浜田 芳郎 漫画佐藤 光康 著鈴木 真澄 著尾崎ハウス 編尾崎 健一 著大楽 光太郎 著尾崎 健一 著荘田 健一 著須藤 晃 著鬼頭 明嗣 著,織田 淳太郎 構成鬼頭 明嗣 著太田 千寿 著永島 雪夫 著大楽 光太郎 著鬼頭 明嗣 著鬼頭 明嗣 著千葉 潤子 著尾崎 健一 著須藤 晃 著尾崎 健一 著尾崎 健一 著荘田 健一 著横山 正美 撮影山下 悦子 著尾崎 康 著福永 三重子 著蒲生 輝 編著尾崎 健一 著吉岡 忍 著尾崎 健一 著大楽 光太郎 著柴田 曜子 著尾崎 健一 著吹上 流一郎 著鬼頭 明嗣 著山下 悦子 著尾崎 健一 著尾崎 健一 著エッジ・オブ・ストリート 企画柴田 曜子 著永井 雄一 著落合 昇平 著(発行元 宝島社ソニー・マガジンズ扶桑社日本文学館新風舎サウンド・シャワー・パブリッシャー,夏目書房〔発売〕講談社フリーハンド,全日法規〔発売〕春秋社文芸春秋TOKYO FM出版双葉社春秋社幻冬舎光芒社ケイエスエスかもがわ出版音羽出版二見書房宙出版ジャパン・ミックスシンコー・ミュージックリム出版新社パラス,ブレーン出版〔発売〕小学館風媒社中央公論社シンコー・ミュージックさくら出版,星雲社〔発売〕オンタイムズ松文館竹書房学習研究社主婦と生活社文化創作出版リム出版新社ソニー・マガジンズ麻布台出版社角川書店パラス,ブレーン出版〔発売〕幻冬舎PHP研究所講談社実業之日本社冬耕社,三心堂出版社〔発売〕角川書店ソニー・マガジンズ講談社リム出版新社ユニオンプレスビクターエンタテインメントユニオンプレス立風書房角川書店麻布台出版社太田出版PHP研究所リム出版,エーブイエス〔発売〕リム出版,エーブイエス〔発売〕角川書店リム出版,エーブイエス〔発売〕リム出版,エーブイエス〔発売〕リム出版,エーブイエス〔発売〕ネスコ,文芸春秋〔発売〕データハウス新潮社 ’08’08’03’03’03’03’01’01’01’01’99’99’99’99’99’98’98’98’98’98’97’97’97’97’97’96’96’96’95’95’95’95’95’95’94’94’94’94’94’94’94’94’94’93’93’93’93’93’93’93’93’93’93’93’93’93’93’92’92’92’92’92’92’92’92’87発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「尾崎豊」の解説

尾崎 豊
オザキ ユタカ

昭和・平成期のロック歌手



生年
昭和40(1965)年11月29日

没年
平成4(1992)年4月25日

出生地
東京都世田谷区

学歴〔年〕
青山学院高等部中退

主な受賞名〔年〕
日本レコード大賞(優秀アルバム賞 第27回)〔昭和60年〕,日本レコード大賞(審査委員メモリアル賞 第34回)〔平成4年〕

経歴
小学校時代にギターを覚える。昭和57年高2の時CBSソニーのオーディションに合格。高校卒業の直前に中退し、58年シングル「15の夜」、アルバム「17歳の地図」でデビュー。60年「卒業」が大ヒット。中高生の挫折感や不満感を歌い、カリスマ的存在となる。59年夏には反核コンサート「アトミック・カフェ・フェスティバル」に参加、7メートルの高さから飛び降りて足を骨折。63年6月復帰。平成2年個人事務所アイソトープ設立。他のヒット曲に「I LOVE YOU」「シェリー」などがある。アルバムに「回帰線」「誕生」「放熱への証し」など。4年の衝撃的な死について警察では事件性を否定したが、マスコミでは論議を呼んだ。没後も、根強い人気を持ちフィルムコンサートなどが開催される。11年亡くなる直前まで書き綴っていた遺稿「幻の少年」が発見された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「尾崎豊」の解説

尾崎豊 おざき-ゆたか

1965-1992 昭和後期-平成時代の歌手。
昭和40年11月29日生まれ。昭和58年シングル「15の夜」,アルバム「十七歳の地図」でデビューし,60年「卒業」がヒット。若者の挫折感,不満感などをうたい,中学生,高校生らの支持をうける。平成4年4月25日肺水腫のため死去。26歳。追悼式には4万人をこえるファンがあつまった。東京出身。青山学院高等部中退。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「尾崎豊」の意味・わかりやすい解説

尾崎豊【おざきゆたか】

ロック歌手。東京生れ。1983年のデビューアルバム《十七歳の地図》で社会への反抗と鬱屈した愛を強いビートで歌い,若者たちからカリスマ的人気を得る。のち覚醒剤所持で逮捕される。復帰後,《街路樹》(1988年),《誕生》(1990年)などのアルバムでさらに過激な姿勢を示すが,1992年,泥酔して死去した。

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367日誕生日大事典 「尾崎豊」の解説

尾崎 豊 (おざき ゆたか)

生年月日:1965年11月29日
昭和時代;平成時代のロック歌手
1992年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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