山の寺寺院群(読み)やまのてらじいんぐん

日本歴史地名大系 「山の寺寺院群」の解説

山の寺寺院群
やまのてらじいんぐん

[現在地名]七尾小島町・松本町

さくら川の左岸小島こじま丘陵と西側の法華ほつけ谷を中心に広がる寺院群で、山の寺と通称される。天正九年(一五八一)能登国を領した前田利家は城下町の建設に着手、同一三年六月二二日小島川(現桜川)対岸の小島村領において「山の寺」(現徳翁寺)へ寺居屋敷を寄進し(徳翁寺文書)、以降曹洞宗真言宗浄土宗日蓮宗などの寺院が配された。曹洞宗の長齢ちようれい寺・恵眼えげん寺・徳翁とくおう寺・竜門りゆうもん寺・徳林とくりん(大正一四年現羽咋市に移転)、浄土宗の宝幢ほうどう寺・常通じようつう寺・西念さいねん寺、法華宗本行ほんぎよう(現同宗本門流)印勝いんしよう(現同宗陣門流)、日蓮宗の実相じつそう寺・本延ほんねん寺・長寿ちようじゆ寺・長興ちようこう寺・成蓮じようれん寺・妙圀みようこく寺・上慶じようけい(日澄寺と改名、現存せず)本興ほんこう(廃絶)長久ちようきゆう(大正一一年岐阜県に移転)、真言宗の妙観みようかん(現高野山真言宗)・愛宕寺(明治元年阿当護社に神勤する)があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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