朝日日本歴史人物事典 「山名時義」の解説
山名時義
生年:貞和2/正平1(1346)
南北朝時代の武将。時氏の第5子。弾正少弼,伊予守。父時氏に従って各地を転戦し,貞治2/正平18(1363)年秋,時氏が室町幕府に帰参した折り,父の名代として兄氏冬と共に上洛。永和1/天授1(1375)年4月には侍所頭人に就任。同年7月ごろ,家督師義病弱のため山名氏惣領と但馬,伯耆守護職を譲られた。康暦の政変(1379)後,備後,隠岐守護職をも与えられ,山名分国は空前の12カ国に達し,六分一殿と称された。その没後,将軍足利義満による山名氏の分国削減策が発動され,ついには明徳の乱(1391)に至った。
(今谷明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報