概論(読み)ガイロン

精選版 日本国語大辞典 「概論」の意味・読み・例文・類語

がい‐ろん【概論】

  1. 〘 名詞 〙 全体の内容をまとめて述べること。要約して論じること。また、そのように概括して述べたもの。現在では、主としてある学問大要を概説したものをいう。
    1. [初出の実例]「先妣(せんぴ)一生の行事を概論(ガイろん)せば」(出典随筆・孔雀楼筆記(1768)二)
    2. 「一人の取捨を以て概論(カイロン)すべきにあらざれば」(出典:授業編(1783)一)
    3. [その他の文献]〔陳鵠‐耆旧続聞・八〕

概論の語誌

漢籍に出典を持つ語だが明治以降、西洋からの新概念の導入に伴い、「概」が上につく造語が活発化した。「概観」「概説」「概算」「概数」などが作られ、「概論」もこのような背景で多用されるようになったと考えられる。その後、「概論」は、英語 outline の訳語として定着を見た。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「概論」の読み・字形・画数・意味

【概論】がいろん

大要の論。

字通「概」の項目を見る

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