川田城跡(読み)かわだじようあと

日本歴史地名大系 「川田城跡」の解説

川田城跡
かわだじようあと

[現在地名]郡山町川田

甲突こうつき川上流に注ぐ川田川右岸の南北に延びるシラス台地に築かれた中世山城。河田城とも記され、馬越まごえ城ともいう(三国名勝図会)。最初の城主を「三国名勝図会」は川田盛佐、「薩隅日三州他家古城主来由記」は川田資清とする。盛佐(盛資)は満家院司であった大蔵永平(業平)の孫重賢(栄尊、比志島氏祖)三男で、建長五年(一二五三)七月一〇日、栄尊から川田名の代官職を分割譲与され(「法橋栄尊置文」比志島文書)、川田氏初代となった(比志島系図)。佐清(資清)はその子である。一三世紀後半頃川田氏が当地に入部し本拠を構えたのは確実であるが、当城を築いたことは確認されていない。川田氏は比志島氏を惣領とする一族として行動することが多く、地頭島津氏ともつながり、南北朝期も一貫して守護島津氏に属して行動している(貞和四年一一月一六日「島津道鑑軍勢催促状」旧記雑録など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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