師走(読み)しわす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「師走」の意味・わかりやすい解説

師走
しわす

陰暦12月の異称。語源については、この月になると、家々で師(僧)を迎えて読経などの仏事を行うため、師が東西に忙しく走り回るため、「師馳(しは)せ月」といったのを誤ったものだとか、四時の果てる月だから「しはつ(四極)月」といったのが、「つ」と「す」の音通(おんつう)によって「しはす」となったのだとかの説が伝わる。このことばのもつ語感が、年の暮れの人事往来の慌ただしさと一致するためか、陽暦12月の異称としても親しまれ、習慣的に用いられている。

[宇田敏彦]

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精選版 日本国語大辞典 「師走」の意味・読み・例文・類語

しわす しはす【師走】

〙 陰暦一二月の異称。極月(ごくげつ)。《季・冬》
※書紀(720)神武即位前(北野本室町訓)「十有二月(シハス)の丙辰朔、壬午のひ」

しはす【師走】

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デジタル大辞泉 「師走」の意味・読み・例文・類語

しわす〔しはす〕【師走】

陰暦12月の異称。極月ごくげつ臘月ろうげつ太陽暦にもいう。 冬》「大空のあくなく晴れし―かな/万太郎

しはす【師走】

しわす(師走)

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とっさの日本語便利帳 「師走」の解説

師走

一二月。歳極(歳終、としはつる)の

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