帰着(読み)キチャク

精選版 日本国語大辞典 「帰着」の意味・読み・例文・類語

き‐ちゃく【帰着・帰著】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 帰りつくこと。
    1. [初出の実例]「澄憲、本座に帰着(キチャク)せんとしければ」(出典源平盛衰記(14C前)三)
    2. 「只今帰著(キチャク)と告ければ」(出典:浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)二)
  3. 議論物事経過などが最終的にある点に落ち着くこと。また、その落ち着いたところ。帰結。
    1. [初出の実例]「帰著葷腥宴楽、世間何処擬先尋」(出典:菅家文草(900頃)一・長斎畢、聊言懐寄諸才子、答頻来)
    2. 「僕の想像はこんな取留のない処に帰着(キチャク)してしまった」(出典:雁(1911‐13)〈森鴎外〉二二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の帰着の言及

【租税】より

…単税制度の例としては,重農学派の代表者ケネーの〈土地単税制度〉が有名である。あらゆる租税は転嫁して結局は土地の純生産物に帰着するから,土地収益に直接課税するのが最も効率的と考えて,土地の純生産物に対する単一の租税を提唱した。ところが現実には,単税制度をとっている国はどこにもない。…

※「帰着」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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