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常世の国 とこよのくに

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

常世の国
とこよのくに

古代人の考えていた常住不変の国で,海のかなたにあると考えられていた。『日本書紀』雄略紀 22年には蓬莱山を「とこよのくに」と読ませている。丹波国の浦嶋子が「とこよのくに」にいたったとある。垂仁紀 23年には,「神風の伊勢国は常世の浪の重浪 (しきなみ) 帰 (よ) する国なり」とあり,『常陸国風土記』には「古の人の常世の国といふは,蓋し疑はくは此の地ならむか」とある。『古事記』にはスクナヒコナノミコトが常世の国に渡ったことがみえている。古代人は常世の国と現世との間には往来の道が開けていると信じていたらしい。常世の国は不老不死の国で,人間に長寿を授けるために常世神が来訪するものと考えられていた。垂仁天皇は田道間守 (たじまもり) に命じて常世国につかわし非時香菓 (ときじくのかくのこのみ。橘) を求めた。常世国はまた死後の世界すなわち黄泉国 (よみのくに) のこととも解された。沖縄ではニライカナイがこれにあたる。

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デジタル大辞泉の解説

とこよ‐の‐くに【常世の国】

[連語]
死者の行く永遠の世界。黄泉(よみ)の国。
古代、海のかなたにあると考えられた不老不死の国。

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大辞林 第三版の解説

とこよのくに【常世の国】

古代人がはるか遠隔の地にあると信じていた国。 「たぢまもりを-に遣はして/古事記 中訓
不老不死の仙境。中国伝来の神仙思想と結びついてできた観念とされる。 「君を待つ松浦の浦の娘子おとめらは-の海人娘子あまおとめかも/万葉集 865
よみのくに。死者の国。

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