常是(読み)ジョウゼ

デジタル大辞泉 「常是」の意味・読み・例文・類語

じょうぜ〔ジヤウゼ〕【常是】

江戸時代銀座役人の世襲名。初代湯浅作兵衛徳川家康の命により銀改役あらためやくとなり、大黒常是の名を与えられた。のち、代々その名を世襲し、銀貨に「常是」「宝」の文字大黒天像極印し、包封特権をもった。

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精選版 日本国語大辞典 「常是」の意味・読み・例文・類語

じょうぜジャウゼ【常是】

  1. [ 1 ] 江戸時代の銀貨幣鋳造所である銀座の吹所の最高責任者である大黒常是およびその子孫の称。初代は、本名、湯浅作兵衛。泉州堺の御用達商人の一人で、慶長(一五九六‐一六一五)のはじめ、家康から大黒の姓を与えられ、御銀改役として、銀貨幣の極印打ちと包封を一任された。以後、その役目は、代々世襲された。「常是」は初代作兵衛の諱(いみな)であるが、そのまま銀座内に「常是役所」の名称として残された。〔金銀銭座秘記(古事類苑・官位五九)〕
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙
    1. 江戸時代、銀座発行の銀貨幣の極印に用いた文字。
    2. 江戸時代、銀貨幣発行所である銀座の俗称。
      1. [初出の実例]「公時が煎海老色は、常是(ジャウゼ)がこくゐ同然」(出典浄瑠璃・関八州繋馬(1724)一)

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