平衡器官(読み)ヘイコウキカン

デジタル大辞泉 「平衡器官」の意味・読み・例文・類語

へいこう‐きかん〔ヘイカウキクワン〕【平衡器官】

平衡感覚をつかさどる器官脊椎動物では内耳前庭器官半規管無脊椎動物では平衡胞がある。

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精選版 日本国語大辞典 「平衡器官」の意味・読み・例文・類語

へいこう‐きかんヘイカウキクヮン【平衡器官】

  1. 〘 名詞 〙 平衡感覚の受容器総称。中にある固体液体重力慣性によって動くのを感覚毛によって感受する。無脊椎動物では平衡嚢、脊椎動物では内耳の前庭装置と半規管である。

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百科事典マイペディア 「平衡器官」の意味・わかりやすい解説

平衡器官【へいこうきかん】

平衡感覚の受容器。脊椎動物では内耳前庭にある球形嚢卵形嚢で,前庭器官ともいう。両嚢は各1個の平衡斑という感覚上皮をもち,ここに前庭神経の枝が分布する。平衡斑には平衡毛をもつ有毛細胞が集まり,その上に多数の平衡石を含む平衡膜が載っている。重力の作用と頭部の位置の変化により,平衡石が動いて有毛細胞に影響を与え,頭の傾きと直進加速度を感受する。また半規管も主として回転加速度を感受する平衡器官。無脊椎動物では平衡胞のほか,水生昆虫の感覚毛,双翅(そうし)目昆虫の平均棍(こん)なども平衡器官の一つともいわれる。
→関連項目内耳めまい

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世界大百科事典(旧版)内の平衡器官の言及

【外耳】より

…進化的にみれば,外耳は中耳およびエウスタキオ管(耳管ともいう)とともに,祖先である原始魚類の前方鰓孔(えらあな)に由来したもので,サメのもつ呼吸孔(退化した鰓孔)と相同のものである。したがって魚類では,耳は主として平衡器官であって,外耳や中耳は存在しない。聴覚器としての耳は両生類以上の動物が備えるが,両生類では鼓膜は体表の皮膚と同じ面に張っているので,外耳は形成されない。…

※「平衡器官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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