年官年爵(読み)ねんかんねんしゃく

精選版 日本国語大辞典 「年官年爵」の意味・読み・例文・類語

ねんかん‐ねんしゃくネンクヮン‥【年官年爵】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ねんがんねんじゃく」とも。年官年爵のこと ) =ねんきゅう(年給)
    1. [初出の実例]「太皇大后宮今日可御出家事、〈略〉又年官年爵、彼時御出家次年之正月、如元可宛之由有宣旨」(出典左経記‐万寿三年(1026)正月一九日)
    2. 「春宮位につかせ給ひしかば、入道相国夫婦ともに〈略〉年官年爵を給はって」(出典:平家物語(13C前)四)

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旺文社日本史事典 三訂版 「年官年爵」の解説

年官・年爵
ねんかん・ねんしゃく

平安時代に行われた一種の売官制度
年給ともいう。天皇皇族公卿などに毎年一定数の官職位階を与えるべき者を推薦させ,その任料・叙料を推薦者の所得とした制度。官職については年官,位階については年爵という。10世紀ごろから制度化し,律令政治の衰微拍車をかけた。

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