精選版 日本国語大辞典の解説
〘名〙
① 仏語。あたかも実在するように見えるまぼろしの境界(きょうがい)。また、そのような対象世界。
※米沢本沙石集(1283)五末「六塵の幻境(ゲンキャウ)をまよへるによる」 〔巨力長者所問大乗経‐中〕
② 接している事物がまぼろしのように思われる境地。
※読本・椿説弓張月(1807‐11)前「唐山の演義小説に做ひ多くは憑空結構(ひゃうくうけっこう)の筆に成。閲者(みるもの)理外の幻境(ゲンキャウ)に遊ぶとして可なり」
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