広精風(読み)コウショウフウ

デジタル大辞泉 「広精風」の意味・読み・例文・類語

こうしょう‐ふう〔クワウシヤウ‐〕【広精風】

能の芸格の分類の一。世阿弥が九段階に分けたうちの第五位(中三位の第二)。広くこまやかな芸の花を咲かせる種のめばえる、能芸基本をなす芸境。→九位きゅうい

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精選版 日本国語大辞典 「広精風」の意味・読み・例文・類語

こうしょう‐ふうクヮウシャウ‥【広精風】

  1. 〘 名詞 〙 世阿彌が能の芸位を九段階に分類した九位の中三位の第二。二曲三体の基礎的風体を一通り習得し、さらに三体の物まね応用まで広く精(くわ)しく習熟する境地。芸位の進退境目にある芸風
    1. [初出の実例]「抑、此条条の出所者、広精風也。是、芸能の地体にして、ひろくこまやかなる、万得の花種を顕すところ也」(出典:九位(1428頃))

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