デジタル大辞泉 「引出す」の意味・読み・例文・類語 ひき‐だ・す【引(き)出す】 [動サ五(四)]1 引っ張って外へ出す。「押し入れから布団を―・す」2 誘い出す。呼び出す。「公聴会に―・される」3 働きかけて、隠れているものを表に出す。「結論を―・す」「本音を―・す」「子供の能力を―・す」4 資金などを他人に出させる。「親から旅費を―・す」5 預金や貯金を預けた先からおろす。「預金口座から一〇万円―・す」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「引出す」の意味・読み・例文・類語 ひき‐だ・す【引出】 〘 他動詞 サ行五(四) 〙① 物や人を引いて外に出す。引っ張り出す。ひきいだす。ひきいず。[初出の実例]「その仲綱めに鞍おいてひきだせ」(出典:平家物語(13C前)四)② 連れ出す。誘い出す。引っ張り出す。[初出の実例]「此人を朝廷に引たいて大に用いたけれども引出す人が無ぞ」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)一)③ 遊女などを身請けする。請け出す。[初出の実例]「さやうの客は鍔ぎはになりて引出して女房にする程の客にはなふて」(出典:随筆・独寝(1724頃)下)④ 隠れている物事を表面に出す。引っ張り出す。ひきいだす。ひきいず。[初出の実例]「此時和尚は先刻の劇で十二分の酔を引出(ヒキダ)し」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)二)⑤ 事をひき起こす。発生させる。[初出の実例]「どんな珍事を引出(ヒキダ)すか知れやァしねへ」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉九)⑥ 資金を、他の人や機関に出させる。[初出の実例]「伯父が嬉しがるのを利用して大分金を引出したからナ」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉ハイカラ紳士)⑦ 預金や貯金を、預けてある所から出す。おろす。[初出の実例]「当時本国に残れる各自の私産を引き出さんが為めに」(出典:銀行小言(1885)〈富田鉄之助〉下)⑧ 引合いに出す。また、引用する。[初出の実例]「フルイ コトドモ fiqidaite(ヒキダイテ) ソレニ タグエ」(出典:天草本平家(1592)一一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例