弥高山(読み)やたかやま

日本歴史地名大系 「弥高山」の解説

弥高山
やたかやま

標高六五四メートル、比高約一五〇メートルの釣鐘状の山で浸食残丘とされる。山頂からの展望は雄大で、春のレンゲツツジキャンプ場が著名である。県指定名勝。また「八雲御抄」に「備中」と注される歌枕に比定される。「金葉集」の冬部に藤原行盛の歌として「大嘗会主基方備中国弥高山をよめる」と詞書をもつ「ゆきふればいやたかやまのこずゑにはまだふゆながらはなさきにける」がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「弥高山」の意味・わかりやすい解説

弥高山
やたかやま

岡山県西部、高梁(たかはし)市にある山。吉備(きび)高原上の玄武岩ドームで、標高654メートル。残丘状の孤立峰の一つで、高原面より約150メートル高い。山麓(さんろく)では第三紀中新世の化石多く出土する。県指定名勝で、春はレンゲツツジが咲き、夏はキャンプ場になる。

[由比浜省吾]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

事典・日本の観光資源 「弥高山」の解説

弥高山

(岡山県高梁市)
おかやまの自然百選」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の弥高山の言及

【川上[町]】より

…成羽川の支流領家川流域の吉備高原に位置する。町域西端弥高山麓の集落高山市(こうやまいち)はかつて高原上の市場町として栄え町の中心をなしたが,1900年ころ領家川沿いの地頭にタバコ収納所が設置されて中心が移った。畑作を主とした農業を基幹産業とし,タバコ,マツタケ,シイタケの特産がある。…

※「弥高山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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