(読み)イ

デジタル大辞泉 「彝」の意味・読み・例文・類語

い【×彝】

昔、中国で、常に宗廟そうびょうに供え置いた器。
人の常に守るべき道。常道

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「彝」の意味・読み・例文・類語

い【彝】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 昔、中国で、常に宗廟に供えて置く器。鼎(かなえ)の類。一説酒器の類ともいう。〔周礼春官・司尊彝〕
  3. ( 宗廟に常に供えるところから転じて ) 人の常に守るべき法(のり)。い(彝)を秉(と)る。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「彝」の読み・字形・画数・意味


18画

[字音]
[字訓] のり・つね

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
鶏に廾(きよう)(両手)を加え、羽交いじめにする形。その鶏血を以て清めた祭器彝器という。器名としてはそのうちの酒器をいう。〔説文〕十三上に「宗の常なり」とし、字形について「糸に從ふ。糸はなり。廾(両手)は持、米は中の實なり。彑(けい)聲。此れと相ひ似たり」(小徐本)というが、秦以後の譌形によって説くもので、卜文・金文の字形に明らかなように、米・糸を含む字形ではない。

[訓義]
1. 祭器、酒器。
2. 祭器として定められたもので、のりの意となる。
3. 法則として用いる常法、つね。

[古辞書の訓]
名義抄〕彝 ノリ・ツネ・チカシ・トモ・ヒツ

[熟語]
彝器彝訓彝経彝憲・彝式・彝酒彝準彝叙彝章彝制彝鼎彝典・彝法彝理・彝量彝倫
[下接語]
宗彝・尊彝・鼎彝・匪彝・秉彝・民彝

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「彝」の意味・わかりやすい解説



yi

中国古代の青銅製礼器の総称。あるいは礼器中の食器の総称。形態は殷代につくられ,周代には銘文をもつものも現れた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android