後備(読み)コウビ

精選版 日本国語大辞典 「後備」の意味・読み・例文・類語

こう‐び【後備】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 戦闘態勢をしいている部隊の後方の守りを固めること。また、その兵。あとぞなえ。後詰(ごづめ)。〔和蘭字彙(1855‐58)〕〔范成大‐次韻・太守出郊詩〕
  3. こうびえき(後備役)」の略。
    1. [初出の実例]「陸軍は常備、後備(第一、第二)、国民軍三種の兵を以て編制し」(出典:軍制綱領(1875)〈陸軍省編〉一)

あと‐ぞなえ‥ぞなへ【後備】

  1. 〘 名詞 〙 本陣の後方の防備軍。後方の襲撃に備えるとともに、本軍予備軍とする。あとおさえ。後(ご)詰め。のちぞなえ。後陣(ごじん)
    1. [初出の実例]「御出陣にをひては、御跡備(アトソナヘ)をくろめ申べき覚悟にて、所望申処に」(出典甲陽軍鑑(17C初)品三)

うしろ‐ぞなえ‥ぞなへ【後備】

  1. 〘 名詞 〙 後方に控えて守備をする軍勢。あとぞなえ。後陣。
    1. [初出の実例]「輝虎後備(ウシロゾナエ)、甘数(あまかす)近江守と申者」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品一二)

のち‐ぞなえ‥ぞなへ【後備】

  1. 〘 名詞 〙 本陣の後方に置いて、後方の襲撃に備えるとともに本軍の予備軍とするための軍勢。後陣(ごじん)。あとぞなえ。こうび。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「後備」の読み・字形・画数・意味

【後備】こうび

後方の備え。

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