モーツァルト作曲のオペラ(K384)。全3幕。1782年ウィーン初演。ブレッツナーの台本をシュテファーニが改作した。16世紀のトルコを舞台に、スペインの貴族ベルモンテが太守セリムに捕らわれている恋人コンスタンツェを後宮から救い出す物語で、異国情緒や拷問の恐怖などを前面に押し出す一方、逃走に失敗した2人を太守が許す結末では、普遍的な人間性に対する信頼も強調しているところが特徴である。音楽は、基本的に当時のジングシュピール(歌芝居)のスタイルを踏襲しているが、アリアの強い表出力や人物の徹底した性格描写には、すでに19世紀ドイツ・オペラの萌芽(ほうが)をみることができよう。わが国では1956年(昭和31)に初演された。
[三宅幸夫]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...