御巫(読み)ミカンナギ

デジタル大辞泉 「御巫」の意味・読み・例文・類語

み‐かんなぎ【×巫】

律令制で、神祇官に属し、神事に奉仕した女官
明治4年(1871)神祇省に置かれ、祭典に従事した女性の職。

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精選版 日本国語大辞典 「御巫」の意味・読み・例文・類語

み‐かんなぎ【御巫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 令制で、神祇官に置かれた女官。亀甲を焼くなどして吉凶を占い、また、神嘗祭鎮魂祭などの神事に奉仕した未婚の女性。倭国の御巫二人、左京生島(いくしま)の御巫一人、右京座摩(いかすり)の御巫一人、御門(みかど)の御巫一人の計五人があった。神祇官のほか、春宮坊・中宮職にも置かれていた。みかんのこ。みかんこ。〔令義解(718)〕
  3. 明治四年(一八七一)九月二九日神祇省に置いて、祭典に従事させた職。

み‐かんのこ【御巫】

  1. 〘 名詞 〙みかんなぎ(御巫)
    1. [初出の実例]「但し御巫(みかむのこ)より以下の人等には」(出典:続日本紀‐神護景雲元年(767)八月一六日・宣命)

み‐かんこ【御巫】

  1. 〘 名詞 〙みかんのこ(御巫)」の略。

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世界大百科事典(旧版)内の御巫の言及

【巫女∥神子】より

…鈴振り神子,湯立神子,神楽神子とも称される。これにもローカルタームがあって,宮中の神事に奉仕した御巫(みかんこ),伊勢神宮の斎宮(いつきのみや),賀茂神社の斎院またはアレオトメ,熱田神宮の惣の市(そうのいち),鹿島神宮の物忌(ものいみ),厳島神社の内侍(ないし),美保神社の市(いち)などが著名である。けれども現在では,本来の神がかり現象を示すものはほとんどみられない。…

※「御巫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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