中宮職(読み)ちゅうぐうしき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中宮職
ちゅうぐうしき

律令制下中務 (なかつかさ) 省に属した中宮づきの役所。しかし,平安時代以降になると二后並立から,中宮という別のものができた結果,中宮は,太皇太后職,皇太后職,皇后職と並列する形となった。長官 (かみ) である大夫は四位相当であるが,のち納言などが兼ねた。 (→紫微中台 )

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百科事典マイペディアの解説

中宮職【ちゅうぐうしき】

中務(なかつかさ)省に所属する令制官司。天皇の即位に伴って皇太夫人(こうたいぶにん)(中宮)になった人のために設けられ,藤原宮子(聖武天皇母)・高野新笠(たかののにいがさ)(桓武天皇母)などに設置された。官人は大夫(だいぶ)1人・亮(すけ)1人・大進(だいじょう)1人・少進2人・大属(だいさかん)1人・少属2人の構成。平安中期には中宮は皇后の別称として使われるようになったが,一条天皇の999年皇后定子と中宮彰子が併立し,以降皇后宮職・皇太后(こうたいごう)宮職と別に中宮職が置かれた。→大宝律令養老律令

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世界大百科事典 第2版の解説

ちゅうぐうしき【中宮職】

令制官司の一つ。中務省に所属し,中宮の伝達命令の執行機関として設置された。皇后宮職の例からみて,中宮の家政的な実務も執行した可能性がある。職員は大夫1人,亮1人,大進1人,少進2人,大属1人,少属2人を官人構成としてもち,その下に舎人,使部,直丁,奴などを配置していた。奈良時代,平安初期では天皇の即位にともなって皇太夫人=中宮になった人に対して設けられ,恒常的に設置されていたものではない。藤原宮子(聖武母),当麻山背(淳仁母),高野新笠(桓武母),藤原順子(文徳母),藤原明子(清和母),藤原高子(陽成母)等に設置された例が知られている。

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大辞林 第三版の解説

ちゅうぐうしき【中宮職】

律令制で、中務なかつかさ省に属し、皇后・皇太后・太皇太后の三宮の行啓・令旨・行事などをつかさどった役所。なかのみやのつかさ。

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世界大百科事典内の中宮職の言及

【皇后】より

…言辞は令旨,臣下より皇后に申すのは啓,出行は行啓,敬称は殿下(明治以降は陛下)と称するなど,皇太子の待遇に通じるものもある。
[付属職司の変遷]
 令制によると,皇后は太皇太后,皇太后とともに付属職司として中宮職(しき)を充てられ,大夫以下の官人が奉仕すると定めている。しかし聖武天皇の生母で皇太夫人藤原宮子に中宮職を付属させ,安宿媛の立后に当たって,新たに皇后宮職を設けて以来,平安時代中期までは皇太夫人に中宮職を,皇后には皇后宮職を付属させた。…

※「中宮職」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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