精選版 日本国語大辞典 「御成道」の意味・読み・例文・類語 おなり‐みち【御成道】 〘 名詞 〙 宮家、摂家、将軍の通る道。御成筋。[初出の実例]「去十七日御台御成道払治之堺相論事故云々」(出典:大乗院寺社雑事記‐文明一一年(1479)五月二日) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「御成道」の解説 御成道おなりみち 山口県:萩市御成道萩城下より阿武(あぶ)郡・佐波(さば)郡・吉敷(よしき)郡を通り三田尻(みたじり)(現防府市)に至る近世の街道で、藩主が参勤交代など公式に通るために御成道と称された。三田尻街道とも称されるが、三田尻街道は城下の唐樋札場(からひふだば)を起点として三田尻と結ぶもので、両街道は起点を異にする。御成道は御通り筋とも記される(萩諸町之旧記草案)。なお、同じ道筋を逆行する場合は萩街道とよぶ。御成道は萩城を出て東に向かい、中(なか)ノ惣門(そうもん)を通り、南片河(みなみかたかわ)町・呉服(ごふく)町壱丁目・呉服町弐丁目・瓦(かわら)町・西田(にしだ)町を通り、東田(ひがしだ)町東寄りで南折して同町内の唐樋札場前を通り、唐樋町・御許(おもと)町・橋本(はしもと)町・椿(つばき)町を経て、悴坂(かせがさか)を越え、堂尾(どうのお)・一升谷(いつしようだに)・釿切(ちようのぎり)・佐々並(ささなみ)・上長瀬(かみながせ)(現阿武郡旭村)から一(いち)ノ坂板堂(さかいたどう)峠を登り吉敷郡に入り、一ノ坂・天花(てんげ)(現山口市)から山口(やまぐち)町を通り、氷上興隆(ひかみこうりゆう)寺門前・鳴滝(なるたき)・佐波(さば)山(鯖山)(現山口市)を経て佐波山峠を越え、佐波郡に入り、佐波川を渡り、大渡(おおわたり)(現防府市)、以上の一里塚を伝い三田尻の船場に至る行程一三里の道筋である。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報