「厳島道芝記」に「いにしへよりながれの清きゆへに、神前毎日の御供米を此水にて洗ふ、近き比は川の上まで人家たちならべり、これによつて不浄を避け、今は此川にてあらひ侍らず、しかれども川には御注連縄を引く、そのしるし今に残れり」とある。天正一一年(一五八三)の毛利輝元厳島中掟書条々写(厳島野坂文書)に「御手洗川、滝川、塵芥せいしやう仕掛之事」とあり、同一四年の毛利輝元厳島社頭掃除之次第(巻子本厳島文書)には「河之事は、毎月晦日惣島中の者まかり出可申付事」と、島中の住民が清掃に当たり、「観音堂の向ひをくだり、滝川小橋のもとまでは棚守・祝師その外その一とおりの衆として可申付事」「滝川より大願寺辺をは大願寺可申付事」と定めている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
…神仏を拝する前に,参拝者が体をきよめるため,手を洗い,口をそそいだ場所。伊勢神宮の五十鈴川のように,自然の川であることもあり,そうした場合にその川を御手洗川と呼ぶこともある。《義経記》に〈清川と申は,羽黒権現のみたらしなり〉とみえるのもその例である。…
※「御手洗川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新