徳道(読み)とくどう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「徳道」の解説

徳道 とくどう

656-? 飛鳥(あすか)-奈良時代の僧。
斉明天皇2年生まれ。播磨(はりま)(兵庫県)の人。大和(奈良県)弘福(ぐふく)寺の道明(どうみょう)に師事。養老4-神亀(じんき)4年(720-727)のころ,道明のもとで長谷(はせ)寺を創建,また仏師稽主勲(けい-しゅくん),稽文会(けい-もんえ)に本尊十一面観音像をつくらせたという。俗姓は辛矢田部(からやたべ)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の徳道の言及

【西国三十三所】より

… 西国三十三所が巡礼路としての形を整えたのは,平安時代後期のことである。伝承によると,大和長谷寺の徳道上人,あるいは花山法皇が,仏道を求めて観音の霊場を一巡したことに始まるといわれる。三井園城寺の僧で,修験者として有名な行尊(1055‐1135)が始めたとも伝えられるが,札所の寺を詳細に検討すると,創立年代が事実とあわない点から,これらの説を用いることはできない。…

【長谷寺】より

…西国三十三所観音霊場の第8番札所。草創については諸説があるが,《日本紀略》《春記》《東大寺要録》から推考すると,721年(養老5)に大和川原寺の僧道明が山寺を構え,727年(神亀4)より良弁の弟子徳道が,その東南の高所の岩盤を基礎として2丈6尺の十一面観音立像と観音堂を建立し,行基を導師に落慶供養を行ったという。観音堂がすなわち豊山寺であり,道明の当初の山寺は,今日,本(もと)長谷寺として伝えている三重塔を中心とする一画がそれである。…

※「徳道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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