ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アリー」の意味・わかりやすい解説
アリー
`Alī ibn Abī Tālīb
[没]661. クーファ
預言者ムハンマドの従弟で女婿。第4代正統カリフ (在位 656~661) 。幼少のときからムハンマドに養育され,ムハンマドが預言者として活動しはじめると,その有能な秘書として活躍。ムハンマドの末娘ファーティマと結婚して,2男をもうけ,ムハンマドの血筋を後世に伝えた。第3代カリフ,ウスマーンの暗殺後,カリフに選出されたが,ムハンマドの未亡人アーイシャやウマイヤ家のムアーウィヤ (→ムアーウィヤ1世 ) らの反対派との戦いを余儀なくされ,反対派の刺客に暗殺された。のちに,シーア派はアリーの子孫のみにイスラム世界の指導者の資格があると主張した。
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