心雑音(読み)シンザツオン

家庭医学館の解説

しんざつおん【心雑音】

 心臓の拍動(はくどう)にともなって聞こえる音の1つが心雑音で、だれにでも存在します。
 ただし、胸郭(きょうかく)の厚み、雑音の大きさの関係で、聴診器で聴いたときに、聞こえる人と聞こえない人とがいるのです。
 心臓が健康な人でも、発熱や貧血などがあり、心臓から拍出される血液の量が多いときは、心雑音の音も大きくなって、聴診器で聞こえやすくなります。
 心雑音イコール心臓の異常ではないわけです。
 したがって、心雑音が聞こえたときは、病的な心雑音か、正常な心雑音かの区別が必要になります。
 医師は、心雑音の強さを6段階に分けて評価します。数字が大きいほど、雑音が強くなります。
 正常な雑音は、あまり音が大きくなく、6段階のうちの2番目ぐらいの強さです。
 6段階のうちの3番目以上の強さになると、心臓になんらかの異常があるので、検査が必要になります。
 心雑音の大きさが、6段階のうちの4番目くらいになると、胸壁に手を当てると胸壁の震えが感じられるようになります。
 もちろん、心雑音が小さくても、雑音が聞こえなくても心臓に異常が存在することがあるので、心雑音の有無だけで心臓の異常のある・なしを決めるわけにはいきません。

出典 小学館家庭医学館について 情報

大辞林 第三版の解説

しんざつおん【心雑音】

心臓部で聞こえる正常な心音以外の音。心内血流の異常や弁膜の障害などにより発生。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の心雑音の言及

【心音】より

…心臓が発する音には持続時間が約0.1秒と比較的短いものと,持続時間の長いものの2種類がある。広義の心音にはこの2種が含まれるが,狭義に心音といえば前者のみをさし,後者は心雑音heart murmurといって,区別される。ここでは心音を狭義の意味で扱う。…

【先天性心疾患】より

…チアノーゼの現れる時期もさまざまで,生まれてすぐからみられる場合もあり,生後数年して現れる場合もある。
[先天性心疾患の診断]
 先天性心疾患の多くは,心臓に雑音があり,健康診査などの際に心雑音で発見されることも多い。診断は,経過を聞くこと(問診),身体の診察,とくに聴診,胸部X線,心電図,心エコー図などの所見を総合して行われ,確定的な診断は心臓カテーテル法,心血管造影検査によって得られることが多い。…

※「心雑音」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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