志和城跡(読み)しわじようあと

日本歴史地名大系 「志和城跡」の解説

志和城跡
しわじようあと

[現在地名]窪川町志和

志和天満宮の裏山にある。城跡は三アールほどの平坦地。四方は土塁に囲まれ、その内側に割石を重ねてある。近くの湖水ごずい谷から樋で水を引いた池の跡や、志和氏累代の霊を祀る若宮とよぶ小祠がある。

志和氏は伊予風早かざはや難波なんば(現愛媛県北条市)の出身で難波を本姓とし、のちに志和に住み志和氏を名乗ったと伝える。「仁井田郷談」(「南路志」所収)によると天文(一五三二―五五)頃から一条氏に属し、一条氏領東境に置かれた八番頭の一として海辺を守護したという。元亀二年(一五七一)頃長宗我部元親に降って臣従。天正(一五七三―九二)頃の当主宗茂で、仁井田郷三一ヵ村で一千八四五石の所領を有し、城の西向いに一反一〇代三歩の土居を構え、兼松九郎左衛門ら一六人の有力家臣と四七人の中間・足軽を擁していた(仁井田之郷地検帳、仁井田郷談)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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