応和(読み)おうわ

精選版 日本国語大辞典 「応和」の意味・読み・例文・類語

おう‐わ【応和】

[1] 〘名〙 別々のものが互いに呼応しあって調和すること。
※土井本周易抄(1477)四「剛柔皆相応和するぞ」
[2] 平安時代村上天皇の代の年号内裏火災辛酉(しんゆう)革命などのため、天徳五年(九六一)二月一六日改元。応和四年(九六四)七月一〇日に康保に改められた。出典は「董巴議(とうはぎ)」の「鳥獣万物莫不応和」など。

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デジタル大辞泉 「応和」の意味・読み・例文・類語

おうわ【応和】

平安中期、村上天皇の時の年号。961年2月16日~964年7月10日。

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普及版 字通 「応和」の読み・字形・画数・意味

【応和】おうわ

たがいにこたえあう。〔史記、曹相国世家〕の舍、日に飮みて歌呼す。~從、相國の之れを召按せんことを幸(ねが)ふ。乃ち~酒を取り、坐を張りて飮ましめ、亦た歌呼して與(とも)に相ひ應和す。

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日本の元号がわかる事典 「応和」の解説

おうわ【応和】

日本の元号(年号)。平安時代の961年から964年まで、村上(むらかみ)天皇の代の元号。前元号は天徳(てんとく)。次元号は康保(こうほう)。961年(天徳5)2月16日改元。御所の火災の凶事を断ち切るためと、961年が天命が改まる年(王朝が交代する革命の年)とされる辛酉(しんゆう)にあたることから、辛酉革命を理由として改元が行われた。『晋書(しんじょ)』を出典とする命名。961年(応和1)、村上天皇は新造の内裏に遷っている。

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世界大百科事典(旧版)内の応和の言及

【元号】より

…災異改元は,奈良時代には恵美押勝の乱や凶作などを理由に行われた天平神護の改元(765)の一例があるが,これがしきりに行われるのは水災・疾疫による延長の改元(923)からで,以後地震,暴風,火災,飢饉,兵乱その他災異による改元がしばしば行われ,江戸時代にまで及んでいる。次に辛酉および甲子の年の改元は,901年(昌泰4)の辛酉の年に当たり,讖緯説の辛酉革命,甲子革令の思想に基づき改元の必要を説く文章博士三善清行の意見(意見十二箇条)によりこの年を延喜と改元したのが始まりで,次の辛酉の年961年(天徳5)に応和と改元したのについで,964年(応和4)の甲子の年には康保の改元が行われ,以後若干の例外はあるが,江戸時代の末に至るまで辛酉および甲子の年には改元するのが恒例となった。
[改元の手続]
 それでは改元はどのような手続によって行われるであろうか。…

※「応和」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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